20-1

20-1
十一月半ばから、CJ案件の海外拠点のLAN切り替えも始まって、十二月前半で全ての拠点の切り替えが終わり、このプロジェクトは完了になった。設計の段階で、最初の都の想定に間違いがあって、設計とヒアリングをやり直した ...
19-09

19-09
スマートフォンの目覚ましはかけておいたが、鳴る前に目が覚めた。ホテルのシーツや掛け布団は慣れたものではないので、直接肌に触れる感覚は、目が覚めるととても新鮮だ。枕の下に入れておいたスマートフォンを取り出すと、 ...
19-08

19-08
ゼリーを食べ終わって、ちょっとお茶を飲み、トイレを済ませると、備え付けの机の上に乗せた都のスマートフォンが振動した。間宮さん、私そろそろ行けます!と、岸谷からチャットが来た。メッセージの後に、おかしな造形の細 ...
19-07

19-07
作業手順書の大項目では最後の工程になっている、このお客ビルの6階にあるアクセススイッチの更改作業を実施したところ、そのフロアからどこへも通信できなくなってしまったと言う。コアスッチで意味のわからないエラーメッ ...
19-06

19-06
電源ケーブルがスライドテーブルに絡まないよう、電源ケーブルをはねながら、手前のお客はラップトップPCをを持ち上げると、ディスプレイを都に向けて持ってくれた。都は礼を言って、ディスプレイ上の旧コアスイッチ、新コ ...
19-05

19-05
背の高いお客は、新しいコアスイッチに切り替えると、本社とパイロット拠点の通信が成り立たなくなると言う。都と岸谷は、ラックの向こうの会話に耳をそばだてていたのだから、言われなくてもわかっていたが、そうなんですね ...
19-04

19-04
お客のアプリケーション試験には、結局30分以上かかったものの、何も問題がなく、また、インターネットからMPLSに変えたことで、アプリの動作が軽くなったと、背の高いお客が岸谷に報告していた。岸谷は、それは良かっ ...
19-03

19-03
お客たちは、机上で設計やケーブリングを確認するためだろう、一旦作業スペースへ移動した。岸谷は、ラックの裏へ来て、都の左隣へ膝を抱えてしゃがんだ。
「なんか設計と配線があってないんですって。」
19-02

19-02
都は、一度LANインターフェイスを閉塞してから、再度開放してみるが、インターフェイスの状態は、物理的にもプロトコル的にも落ちている状態から先へ進まない。都は岸谷に、お客機器側の物理的な接続と、お客機器のポート ...
19-01

19-01
日曜の昼下がりとなれば、もうすぐ週末が終わってしまうという奇妙な寂寥感が、街のどこかしこにも漂っているようで、都はこの時間帯があまり好きではない。そういう自分も、また明日から仕事かと、しょんぼりしてしまう。週 ...